某建築会社様(群馬県桐生市)
・お問い合わせ内容
今回のご依頼は群馬県桐生市にある建築会社様より、テント上屋の生地を張替えもらいたいので見積を出して欲しいとの問い合わせを電話にて頂きました。
頂いた電話にて現場調査日時を設定し、後日現場にて打合せをする事になりました。
・現調による状態の確認から受注まで
現場に到着してテント上屋を確認すると、どう見ても屋根勾配が足りていない様な感じを受けました。
案の定水下には水たまりが数カ所出来ているではありませんか。ご連絡を頂いた建築会社のご担当様は、このテント上屋が出来た時は関与していないので詳細は不明だが、鉄骨会社がフレームを組み、テント屋が生地を張ったと言う、発注方法をしたというのです。
これを聞いて、屋根勾配が取れていない理由が解明されました。
テント生地にて建築物を建築するのは、一般的にな建築物に比べて、特殊となります。
一般建築に使用される建築材料とは大きく変わる特性を持っているからです。
それはフレキシブルであるという点です。
このフレキシブルさがあるゆえ、今回の様に勾配が必要数値に達していないと、天井に雨が溜まってしまうのです。
現調時建築会社の担当者様には、今回張替えを行なっても、水たまりは必ず出来てしまうであろう事は、お伝えしました。
その上で見積を提示させて頂きました。
数日後、お電話を頂き、工場が休みの土日施工でスケジュール調整をしてほしいとご要望を頂き、施工日を設定。
施工の為の採寸に伺った際、既存カーテンの張替えを1枚追加にてご発注頂きました。
・施工開始から完了まで
施工日程は3名で2日を予定しました。
1日目に古い生地をはがして、新しい生地を定位置に固定、テンションをかけるべくロープラッキングを十分に行いました。
冒頭申し上げた様に、今回の現場は屋根勾配が十分に取れていないので、少しでも屋根に水がたまらない様、3度ラッキング本じめを行いました。
これ以上生地にてテンションがかからないと言っても過言ではない程テンションを掛けました。
ただしこれだけテンションをかけても、そもそも勾配が無いのでたまる量が減るかもしれないが、たまらないという事はないと考えてます。
2日目は生地のばたつきを抑える為の骨巻きにて、鉄骨に生地を固定、生地の合わせ面においてオーバーラップさせた生地を、ライスターにて溶着、全面クリーニングして完了となりました。
数日後雨が降り、建築会社様から連絡を受け、やはり水たまりができてしまったと!一途の望みはあったものの、やっぱりか!という気持ちの方が大きかった事を思い出します。
やはりテント生地で製作する屋根には、勾配が必須である事を改めて学ぶ事が出来ました。
どうもありがとうございます。